どうも、がみたか(@gamitaka02)です!
Web制作の講師を始めてはや2年になりますが、その間にAIツールがかなり普及してきましたね(^_^;)
「ChatGPT」がメジャーになったのを機に、AIの進化が止まるところを知らず、AIに関して一度は耳にしたことがあるのではないかと思います。
文章生成AIから生まれる文章や、画像生成AIが描いたイラストは目を見張るほど高度になり、Webデザインからコーディング、コンテンツ制作に至るまで、AIはクリエイター活動の幅広い場面で力を発揮してくれる頼もしい味方になりつつあるのです。
確かに、Webクリエイターには独自の発想力とデザイン性が求められるのですが、そこにAIを活用することで、より効率よく作業ができたり、新しい発想を得たりすることができるようになるので活用しない理由がありません。
ここではいくつかのAIツールを紹介し、講師の経験を踏まえた活用法と、利用する上での注意点についてお伝えできたらと思います。
この記事の目次
用途に合わせたAIツールを使う
AI(人工知能)ツールは、機械学習や自然言語処理などの技術を活用して、人間の知能に近いタスクを自動化または支援するソフトウェアやプログラムのことを指します。
こういったAIツールを、グラフィック/Webクリエイターとして活用する場合、主に以下の用途で多用することになるかと思います。
- 文章生成AI
- 画像生成AI
「文章生成AI」の特徴と活用法
「ChatGPT」などの文章生成AIは、ユーザーからの指示や質問(『プロンプト』とも呼ばれています)に基づいて、自然な文章を生成します。
僕の主な活用法としましては、だいたいこのあたりです。
- サイト構成やページタイトルのアイデア(叩き台)出し。
- Webコンテンツの原稿(下書き)を作成する。
- コーディングの補助。
具体的には、文章生成AIのテキスト入力欄に
「〇〇のWebサイトを作るのに必要なコンテンツは?」
「〇〇について書いた記事のタイトルを5件考えてください」
「ドロップダウンに対応したナビメニューを実装したい」
「WordPressのエラー(エラーコードをコピペ)の意味と対処法を教えてください」
といった感じの指示や質問をすることで、「一般的なサイトの構成」や「目的に合った記事のタイトル」を考えてくれたり、「実装するためのコード」などを教えてくれます。
「文章生成AI」が利用できるAIサービス
昨今では、様々なAIサービスがリリースされており、中には多方面で活用できるものもありますが、「文章の生成」として利用されているAIサービスとしては以下のものが有名かと思います。
利用するにはアカウント登録が必要で、登録時に「電話認証(SMS)」が必要となるサービスが多いので、SMSを受け取れる端末が必要になります。
1.ChatGPT
「ChatGPT」は、OpenAIという会社が開発した大規模な言語モデルAIで、非常に優れた自然言語処理能力を持ち、人間とのチャット形式で自然な対話ができます。
質問に答えたり、文章の要約や生成、コードの生成やチェックなど、様々なタスクをこなすことができ、Webクリエイターの方々にとっても、記事の下書きを書いたり、プログラミングの相談にものってくれるため、扱い方次第では創作活動の強力なアシスタントとなるでしょう。
また、無料版は「GPT3.5」に対し、有料版であるChatGPT Plus(20$/月)ではさらに機能が向上した「GPT4」や、ChatGPTで使えるプラグインやなどが利用できるようになります。
2.Microsoft Copilot(コパイロット)
「Microsoft Copilot」は、ユーザーが情報を得たり、質問に答えたり、会話を楽しんだりするのを手助けするAIアシスタントです。
特徴としては、ChatGPTでは有料だった「GPT-4」を使用でき、インターネット上からも情報を集めることで、質問に対して幅広い視点で返答をしてくれます。
3.Claude3(クロード3)
「Cloude3」はAnthropic社が開発したClaude(クロード)というAI対話エージェントで、大規模な言語モデルをベースに構築されており、「ChatGPT」と同様に人間とナチュラルな対話を行うことができます。
(一部では「ChatGPTを超えた!」と騒がれていますが、あくまでもデータ上の数値&使い方次第なので実際に使ってみてから判断しましょうw)
2021年に初めてリリースされ、その後も継続的に機能強化が行われており、2024年3月現在は「Cloude3」となっています。
幅広い一般常識や専門知識を持っているため、質問に答えたり、文章を書いたり、コードを生成したりと、Web制作においてかゆいところに手が届きそうなぐらい、様々なタスクに対応することができます。
また、画像のアップロードもできるので、制作した画像を目的に合わせて客観的なフィードバックがもらえるのも駆け出しデザイナーの人にはポイント高いかも?
(ただし画像の生成はできません)
1つ注意点としては、無料版は利用回数(利用量?)に制限があり、内容にもよりますが15~20回程度でその日は使えなくなるため、じっくりと利用するには有料版(20$/月)にバージョンアップすると良いかと思います。
これらの文章生成AIは上手く使うと非常に便利なのですが、常に一定の制約があります。
例えば、最新の出来事に関するデータが無かったり(GPT4では、その場合ネット上の情報で補う)、当たり前の話ですが、倫理的側面にも配慮した回答や、有害なコンテンツの生成を拒否したりしますので、公序良俗に反しない質問での利用を行う必要があります。
「画像生成AI」の特徴と活用法
「画像生成AI」は、ユーザーの指示(プロンプト)に基づき、AIを使って画像を生成します。
(ここでは「Image Creator」を例にしています)
例えば「モフモフな犬、イラスト」といった感じで指示をすることで、
こんな感じのイラストを何種類か生成します。(Copilotでは正方形の4種類)
同じ内容の画像でも、指示(プロンプト)を変えることで
- 「モフモフな犬、写真」
- 「モフモフな犬、アニメ調」
など、雰囲気(タッチ)を指定することもできます。
全然意図と違う画像が出てくることもありますが、その時は細かく指示(プロンプト)をしたり、変更しながら作成していく流れとなります。
グラフィック制作における画像生成AIの活用法としては、「デザインのヒント」や「アイデア出しの参考」として利用したり、Adobe Fireflyなどの商用利用可能なサービスであれば、そのまま制作物とすることもできます。
Web制作での活用法としては、デモサイト等で使用する画像をAIで生成することで、ある意味一番時間が掛かる「画像の素材探し」が、効率よくできるようになります。
ただし、上記のように商用利用が可能ではないAIツールや著作権的にグレーな部分も多いため、当たり前な話になりますが、規約等をよく調べてから利用する必要があります。
「画像生成AI」が利用できるAIサービス
「画像生成AI」は、アカウントを作成するだけではなく、有料版にすることで利用できるものが多い印象です。
1.Bing Image Creator(Microsoft Copilot)
「Bing Image Creator」は、AIを活用しユーザーの入力した指示(プロンプト)に基づき、「DALL-E3」という機能を使って『正方形の画像』を3~4種類生成するツールです。
このツールはブラウザの「Microsoft Edge」に統合されていますが、Google Chromeでも「Bing」にアクセスし、「Microsoftアカウント」でログインすれば使えるようになります。
2.Adobe Firefly
「Adobe Firefly」は、Adobe社が提供する生成AIツールで、テキスト入力から画像を生成することができます。
商用利用が可能で、ユーザーが指示(プロンプト)を入力することで、独自の画像を作成でき、さまざまなスタイルや条件を指定して、目的に合ったビジュアルコンテンツを生成することが可能です。
また、Adobe Stockの画像やオープンライセンスのコンテンツをバックグラウンドの学習素材として使用しており、安心して商用利用できるよう設計されています。
利用するにはAdobeアカウントが必要で、それがあれば無料で利用できます。
ただし、利用回数に上限があるため(かなり少ない)単体プラン(680円/月)もしくはコンプリートプランに加入することで、多くの画像を生成することができるようになります。
3.Midjourny
「Midjourney」は、AIを活用してユーザーの指示(プロンプト)から画像を生成するサービスです。
「Discord」と呼ばれるツール上で動作し、ユーザーは英語でキーワードを入力することで、短時間でプロ級のイラストを作成できます。
無料プランでは、Discordの中で不特定多数のユーザーが入り乱れたところで画像を生成するため、自分の作品がするに埋もれてしまったり、時間帯によっては画像を生成してくれないですが、有料プランではいつでも生成でき、AIと1対1のDMの中で作成するため、快適に使えるかと思います。
また、無料プランでは商用利用ができませんが、有料プラン(10$~120$/月)にすることで商用利用も行うことができるようになります。
他にも画像生成AIはたくさんあるので、気になる人は調べてみてください^^
WebクリエイターがAIツールと上手く付き合っていくには?
AIツールは上手く活用することで制作効率が大幅に良くなったり、新しい視点を持つことで自分自身のレベルアップに繋げることもできます。
ただしそれらを最大限に活用するためには、Webクリエイター自身にも「一定のスキル」と「適切な役割分担をするディレクション能力」が求められます。
AIツールを活用するために必要なスキル
高性能なAIは人間のように「接して」くれますが、意図を「察して」くれません。
そのため、AIツールを上手く活用するには、これから紹介するスキルが必要になります。
1.「Web制作に関する基本的なスキル」
そもそもの話、AIツールを利用するのであれば、利用目的に関するスキル・知識が無いことには、どのような指示・質問(プロンプト)が必要かわからないため、ねらい通りのものを生成することはもちろん、生成されたものが正しいかどうかの判断ができず、修正していくこともできません。
そのため、自分が利用する目的に関する「Web制作に関する基本的な知識」は最低限必要となってきます。
ですが、このスキルが高くなるほど指示・質問(プロンプト)の質が向上し、より深いものを速く生成することができるようになります。
2.プロンプト作成スキル
AIツールを使いこなすには、自分の指示・質問の意図をしっかりと言語化し、それを伝える「質問スキル」が重要となり、これを「プロンプト作成スキル」とも呼びます。
画像生成AIや文章生成AIでは、入力する指示・質問(プロンプト)次第で出力結果が大きく変わるため、適切な言い回しを心がけ、細かく条件を指定することが求められます。
コツとしては「初対面の人に説明するような状況」を想定しながら、丁寧に指示・質問(プロンプト)を入力することで、適切な出力が期待できるようになります。
3.AIツールの特性理解する
上手く活用できれば非常に便利なAIですが、まだまだ完ぺきではないため、どれだけ丁寧なプロンプトでも間違っていたり偏りがある場合があります。
またそれぞれのAIツールでもクセが違ってきますので、それらの長所と短所を理解し、適切に活用できるようになることが理想です。
AIと上手く付き合っていくにあたり、思っていた出力と違っていた場合はすぐに「これは使えない」と判断する前に
- 「自分のこのプロンプトで伝わっているか?」を確認する。
- ステップバイステップで何度も質問し、少しずつ意図を擦り合わせる。
- 時には別の切り口で質問してみる。
これらを地道に取り組んでいくことで、望んでいた答えにたどり着きやすくなります。
(Web制作と同じで、意外と地味な作業の連続です)
まとめ:AIツールをうまく活用するには役割分担が必須
まとめると、AIはあくまでもクリエイターの創造性を助ける「ツール」であり、企画を考えたり最終的な判断はクリエイターとなる人間が行うものだと思っています。
一方で、AIが得意とするルーティンワークやコードを含む素材生成、アイデア出しなどは、積極的にAIに任せた方が効率的になるでしょう。
AIツールを上手く活用するためには、「道具を使いこなすスキル」と「AIの特性を理解すること」が不可欠で、その上でクリエイターとAIの役割分担を明確にし、相互補完的な関係を築くことがAIツールと上手く付き合っていくコツになるのではないかと思っています。
ここで書かれた内容をよくよく考えてみると、「対人のコミュニケーションと似ているのでは?」と思った方もいるかと思います。
かなり抽象的ではありますが、自分の拙い説明でそこまで想像できる人は、コミュニケーションを取るのが上手く、AIも上手く活用できる可能性があります。
逆に考えると、「AIが上手く活用できるようになると、対人のコミュニケーションも上手くなる」ということも十分考えられるため、AIをしっかり学んで活用するのはいろんな面でメリットがあると思っています。
とはいえ、使ってみないことには何もわからないので、一度「ChatGPT(無料版)」「Microsoft Copilot」「Cloud3」あたりを使ってみてはいかがでしょうか?
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